ウィリアム・ケントリッジ展 - 歩きながら歴史を考える

コラム | 2010-01-14 17:42:13

ウィリアム・ケントリッジというアーティストを皆さんはご存知でしょうか?
2009年の「TIME」で“世界で最も影響力のある100人”にも選ばれた、現在若い芸術家たちに大きな影響を与え、世界から注目されている作家です。
南アフリカ出身の彼は、1980年代から「動くドローイング」といわれる、一コマ一コマ手描きのコマ撮りアニメーションフィルムを制作しています。
いま世界で最も注目を集める美術家の一人であるケントリッジは、2009年3月のサンフランシスコ近代美術館を皮切りに、フォートワース近代美術館(テキサス)、ノートン美術館(フロリダ)、ニューヨーク近代美術館、アルベルティーナ美術館(ウィーン)、イスラエル美術館(エルサレム)、ステデリック美術館(アムステルダム)を会場に、大規模な世界巡回展が進行しています。

ウィリアム・ケントリッジというアーティストを皆さんはご存知でしょうか?
2009年の「TIME」で“世界で最も影響力のある100人”にも選ばれた、現在若い芸術家たちに大きな影響を与え、世界から注目されている作家です。
南アフリカ出身の彼は、1980年代から「動くドローイング」といわれる、一コマ一コマ手描きのコマ撮りアニメーションフィルムを制作しています。
いま世界で最も注目を集める美術家の一人であるケントリッジは、2009年3月のサンフランシスコ近代美術館を皮切りに、フォートワース近代美術館(テキサス)、ノートン美術館(フロリダ)、ニューヨーク近代美術館、アルベルティーナ美術館(ウィーン)、イスラエル美術館(エルサレム)、ステデリック美術館(アムステルダム)を会場に、大規模な世界巡回展が進行しています。

展覧会概要
ウィリアム・ケントリッジ(1955年南アフリカ共和国生まれ、ヨハネスブルグ在住)は、「動くドローイング」とも呼べるアニメーション・フィルムの制作によって、1980年代後半より現在にいたるまで現代美術における映像表現を牽引し続けているアーティストです。
ケントリッジの映像作品は、木炭とパステルで描いたドローイングを部分的に描き直しながら、1コマ毎に撮影する気の遠くなるような作業から生み出されるものです。絶えず流動し変化し続けるドローイングの記録の連鎖から生まれる彼のアニメーションには、消しきれない以前のドローイングの痕跡が残され、堆積された時間の厚みをうかがわせる重厚さにあふれた表現となっています。
日本での展覧会は、ケントリッジとの3年間にわたる緊密な協力と広範な準備作業を経て実現されるもので、我が国では初の個展となります。19点の映像作品、36点の素描、63点の版画によりケントリッジの活動の全貌を紹介します。(展覧会公式サイトより)


本展では19点の映像作品、36点の素描と63点の版画作品が展示されています。
ケントリッジの映像作品は、描いては消し、撮影してまた描き直し…の繰り返しという途方にくれる作業によって生み出されています。
「南アフリカの歴史なり社会的状況なりを織り込んだものと、それから美術家としての自己の問題と、その両方の側面が私の作品にはあると思います」というケントリッジ。フォームの終わり木炭とパステルで描く、消した跡が幾重にも積み重なるドローイングからは、作品自体の持つ力強さや美しさ、またテーマの深さや重みを感じることができます。



ケントリッジの代表作である、南アフリカの歴史を扱った《プロジェクションのための9つのドローイング》ほか、本展では19点もの映像作品を観ることができます。
どの作品も社会的メッセージが強いもので、不安、罪悪感、怒りといった人間の持つ普遍的な感情も感じられ、映像を通していつの間にか自己の内面を観ているような感覚になります。
フィリップ・ミラーの美しい音楽と共に、刻々と変化していくドローイングの動きに飲み込まれ、時の経過を忘れてしまいます。
  


「全ての人は自分自身のプロジェクターを持つ」「ステレオスコープやキシトスコープなど映画以前の「見る」ための道具、古い技術は「見る」という行為そのものを非常にはっきりと私たちに示してくれるという意味でとても興味深いもの」と、視覚の構造について語るケントリッジ。
「見る」ということに重要性をもち、視覚の探求をしているケントリッジならではの作品もあります。《やがてきたるもの(それはすでにきた)》は金属製の円筒にドローイングを映し出すインスタレーション作品です。幻想的なアナモルフォーズ(歪像画)を眺めながら、改めて「見る」ということの意味を考えてしまう作品でした。
また、ケントリッジ自身が作品の中に登場する、映像インスタレーション作品も。《ジョルジュ・メリエスに捧げる7つの断片》は「スタジオの中の美術家」をテーマとした、7つの断片映像によるものです。ケントリッジ独自のユーモアやアイロニー溢れる面白い作品でした。

●下記のホームページで、ウィリアム・ケントリッジの映像作品(抜粋)をご覧いただくことができます。
http://www.youtube.com/user/MoMAKJapan


今回の展示は映像作品も多いため、全部をしっかり見るとかなり時間が必要です(時間に余裕をもってお越しください)。その分、とても見ごたえのある展覧会でした。
CGが主流となっている現代だからこそ、対極にいるウィリアム・ケントリッジという際立った存在に私たちは惹かれてしまうのではないでしょうか。
今まで知られることの少なかったウィリアム・ケントリッジの全貌がわかる貴重な体験になると思いますので、ぜひこの展覧会でその世界を堪能してはいかがでしょうか?

展覧会詳細
ウィリアム・ケントリッジ - 歩きながら歴史を考える そしてドローイングは動き始めた……
@東京国立近代美術館
会期:2010年1月2日(金)~ 2月14日(日)
休館日:毎週月曜日
開館時間:午前10時~午後5時 金曜は午後8時まで(入館は閉館の30分前まで)
HP:http://www.momat.go.jp
主催:東京国立近代美術館、京都国立近代美術館

※東京国立近代美術館の許可を得て会場撮影しています。
※作品には著作権があります。無断転用は固くお断りしています。


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FIFAワールドカップ2010南アフリカ大会
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FIFAワールドカップ2010南アフリカ大会オフィシャル・アート・ポスター・プロジェクトに、ウィリアム・ケントリッジが参加しています。詳しくは公式サイトをご覧ください!

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ウィリアム・ケントリッジ
William Kentridge

Photo by John Hodgkiss

1955年生まれ。
南アフリカ共和国ヨハネスブルグ在住。

ヨハネスブルグの大学において政治学を学んだ後、パリのエコール・ジャック・ルコックにおいて演劇を学ぶ。1980年代末から、ドローイングをコマ撮りした手描きアニメーション・フィルムを制作・発表する。

1997年ドクメンタ10、98年サンパウロ・ビエンナーレ、99年ヴェニス・ビエンナーレ、カーネギー・インターナショナル、2000年広州ビエンナーレ、01年横浜トリエンナーレ、02年ドクメンタ11、08年シドニー・ビエンナーレに参加。2009年から2011年にかけて、サンフランシスコ近代美術館、フォートワース近代美術館、ノートン美術館(フロリダ)、ニューヨーク近代美術館、アルベルティーナ美術館(ウィーン)、イスラエル美術館(エルサレム)、ステデリック美術館(アムステルダム)を巡回する展覧会が開催中である。また、俳優、演出家、著述家など多彩な分野でも活躍している。

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オフィシャル・アート・ポスター

ウィリアム・ケントリッジも参加しています。詳しくは、公式サイトをご覧ください。

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